5-B4. 霧明朝

霧明朝R

目次

霧明朝

「霧明朝」は、AdobeのOpen Sourceフォント、源ノ明朝(英語名:Source Han Serif)の派生フォントです。次のような変更が加えられています。

 変更はすべてソースに対して行い、その後Adobe製ツール (AFDKO)を用いてビルドしましたので、前記の変更点以外は機能・品質とも源ノ明朝と同じです。グリフのヒンティング情報や文字詰めの情報などはすべて源ノ明朝のものをそのまま継承しています。

 ちなみにGoogleよりNoto Serif CJKという名称でリリースされているフォントは、名前が異なるだけで中身は源ノ明朝 (Source Han Serif) の同等品です。

Download

 本フォントは源ノ明朝 (Source Han Serif) と同じSIL Open Font License 1.1の下、提供されます。

 イタリック版で実際にイタリック体グリフが表示されるのは、「U+017Fまでの文字」および「Adobe-Japan1-7にイタリック体グリフが含まれている文字」のみです。ギリシア文字・キリル文字などその他の文字はイタリック体では表示されません。
 ローマン版もイタリック版もグリフ集合は共通です。OpenTypeのital機能が使えるソフト(InDesignの「欧文イタリック」など)でご利用の場合は、別途イタリック版をダウンロードする必要はありません。

Variable font版

 霧明朝のvariable font(可変フォント。以下VF)版です。Adobeの小塚明朝・小塚ゴシックにもまだVF版はないようですので、Adobe-Japan1-7互換のCIDを持つvariable fontとしては霧ゴシックVFについで世界で2番目かもしれません。

ご注意:源ノ角ゴシック公式サイトのIssues頁のトップにも注意書きが出ていますが、Windows 10ではフォント選択ダイアログで「CFF2ベースのVF」を選択すると、レンダラがおかしくなって再起動するまで元に戻らないというバグがあります。霧明朝VFも「CFF2ベースのVF」に該当しますので、現時点ではWindows 10へのインストールはお勧めできません。

欧文グリフについて

 霧ゴシック同様に、霧明朝もversion 3.000以降、欧文文字については源ノ明朝付属のグリフではなく、源ノ明朝の派生元であるSource Serif Pro(以下SSP)から作り出したグリフを使うようにしました。

 ただし霧ゴシック←→源ノ角ゴシック間に比べますと、霧明朝←→源ノ明朝間は欧文グリフの差異がやや大きめです。そのため従来の(源ノ明朝付属の)欧文グリフを含むversion 2最終版も、当面の間ダウンロードできるようにしました

フォントの改訂履歴

今後の予定

 源ノ明朝 2.002がリリースされていますが、縦書き用の小さい仮名の高さがおかしいという問題が報告されていますので、アップデートはしばらく見合わせます。
 リリースノートによりますと、日本語環境に影響ある変更のうち目を引くものは、「岸」のグリフがdisunifyされてversion 2.000より前のものに戻された、という点ぐらいです(2.000以降、「山」の左下の部分が簡体字風になっていた)。

Version 2最終版

 霧明朝に含まれる欧文グリフは、Version 2までと3以降とで少しアウトラインが変わっています。

 従来の欧文グリフを含む版は下のリンクよりダウンロードできます。

※ 7-Zip版もzip版もアーカイヴの中身は同じです。

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